「ハル」を観た春
久しぶりの更新となってしまいましたが、それなりにJUMPゴトは楽しませてもらっております。
この春は舞台づいているJUMPさん。
薮さんのミュージカル「ハル」、裕翔くんの「WILD」、髙木くんの「クイーン・エリザベス」。光くん&有岡くんの「もしも塾」。
ひと言に舞台といってもその内容はすべて特徴的に異なっていて、実に面白い重なりになったと思います。
そんな中、すでに大千穐楽を迎えたミュージカル「ハル」について感想を。
私は一度観劇しただけなので、深いところまで理解が及んでいないと思います。考察というところまでは到底たどり着きませんので、あの時感じた思いだけ記録させてください。
ミュージカル「ハル」あらすじ
主人公は小さな田舎町に住む高校生、ハル(薮宏太)。
子供時代に患った大病を乗り越え、母・千鶴(安蘭けい)と共に暮らしている。高野(今井清隆)が経営する会社で働きながら、女手一つでハルを育てる母からの期待と裏腹に、ハルは本音を話せる友人もおらず、虚しい日々を過ごしていた。
流星を見に行くために同級生たちと集まった場でも、ハルが合流するとなぜか空気が変わってしまう。しかし幼馴染の修一(七五三掛龍也)だけはいつもハルの味方だった。思い悩んでいる様子のハルに、祖母(梅沢昌代)は「心から楽しいって思うことを探したらいいよ」と優しい言葉をかける。
ある日、ハルはボクシングに夢中になっている少女・真由(北乃きい)と出会う。自分とは全く違う価値観でキラキラと輝いている真由と話すうち、だんだんとハルの中で何かが動き始める。「ボクシング…。好きになれるか分からないけど、やってみたい…。」真由に誘われ、ハルは神尾(栗原英雄)が経営する寂れたボクシングジムに通う様になる。
少しずつ自分の人生に向き合い始めたハルに、試練が訪れる…。
推しGの薮さんがミュージカルの主演を務めると知って、事前情報で得た知識はほぼこれだけ。なので単純にスポーツ青春モノかと思っていました。
しかし違った。
(以下ネタバレあり)
ハルは心臓移植を受け命を長らえたことで、「生きるに値する生き方」に対するプレッシャーに悩みながら心にフタをして生きていました。大病を乗り越えたハルを友だちも街のひともどこか特別視し、人との関わりさえもハルを苦しめる一因に。
そんななかハルは真由という少女と出会いボクシングをはじめ、心が動く出来事に出会い、徐々に悩みから救われていきます。
そして物語はハルだけでなくハルを取り巻く街にも及びます。
かつて町興しに励んだものの、不正なお金が発覚し頓挫。ハルの父親の死の原因もこの町興し事業にあり、興行に失敗し街は寂れ、関わった大人たちはその関係性も心も荒んでしまったのです。
ボクシングという生きがいを得て変わっていくハルの姿は、ハルを取り巻く街の人までも動かしていきます。
ミュージカル「ハル」のメッセージは、
ハルが克服した大病に。
ハルの心身の成長に。
ハルとともに人や街までも変わっていくさまにありました。
深かった。
ミュージカルが映える「ハル」
かつての経験からも薮さんにミュージカルを期待していたファンはたくさんいます。
私は当然10年前のミュージカルは見たことない…でも「薮さんならミュージカル」というのはすごくわかる。もはや方程式化のようにすんなりと理解できる。
映えるハルの歌
幕が上がって第一声目、赤坂ACTシアターに響き渡るのはさっそく「歌」。
ミュージカルなので当然なんですけど、ゾクっとしたな。
劇中は28曲もの曲が使われていますが、その中でも一番心に残ったのはパンフレットで唯一歌詞が記された『秘密の鍵』。
♬『ただ走る!走る!命に突き動かされて』
先日のやぶひからじらーで光くんも一番印象的だったと語っていましたね。
薮さんの声が美しいことはもちろん知っていましたが、舞台に臨んだことで、声量や技法的なもののスキルも爆上がりされましたよね!?
最後のソロ曲の迫力は、言わずもがな。
個人的にはそれ以上に、中盤名だたるミュージカル俳優さん方と堂々と肩を並べてハーモニーを奏でるさまに鳥肌が止まりませんでした。
映えるハルの容姿
スタイルお化けとも称される薮さん。
スラっとした高身長に圧倒的な小顔。デタラメな脚の長さ。
それらを併せ持つ薮さんは、舞台のどこにいても華があるので動けばダイナミックだし、佇めば麗しい。
試合のシーンやシャドウボクシングのシーンなど、メインテーマでもあるボクシングシーンももちろん圧巻でした。
JUMPのなかでも「トレーニング」というイメージとは距離のある薮さん。そんな薮さんが数分間ひたすらに筋トレするシーンがあるのですが、腕立て・片手腕立て・腹筋などを黙々とこなしておられ(しかもとても美しい筋トレw)、感動した次第です。
さすが数か月に及び稽古・トレーニングを重ねただけある!
その結果がさらなる小顔化や、このような筋トレシーンなど目に見えて汲み取れることがヲタクには嬉しいんですよね~♬
「ハル」と「薮」が混在したカーテンコール
熱くなった胸の内をできる限りの拍手をもって伝えることができる喜び。
大勢の役者さん方の中心で喝采を浴びる姿を見る喜び。
役の顔から徐々に素の笑顔を見せてくれた時の喜び。
推しの出演舞台を観たときの醍醐味のひとつが「カーテンコール」ではないでしょうか。
私が観劇させていただいた回もスタンディング・オベーションが巻き起こり、クライマックスと同じくらいカテコで感動しちゃいました。
目をなくしてにこっと微笑みながら両手バイバイをしてくれた薮さん、かわいかったな。そういえば”かわいい”なんて劇中は一切思わなかった。これまたさすがだな。
数時間の間、薮さんの美声を堪能できたミュージカル「ハル」。
薮さんがまた素晴らしい舞台に立てる日もすぐ訪れるんじゃないか…そう感じてやまない経験となりました。